塗料の情報館

ウレタン調色について

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こんにちは。塗料業界のジェダイマスター山本です。
お問い合わせを多く頂いている自動車用塗料の調色について、「どういうものなのか」ということを簡単にご説明申し上げます。
また、全国のご苦労なさっている板金塗装スプレーマンの方々の代弁とまではいきませんがどれだけ難しいものかをわかっていただくためにあえてここでご説明いたします。

単刀直入に申し上げて、自動車を完全に色合わせしようとするには現場の職人でないかぎり無理です。

と、いきなり結論から申し上げて、調色を依頼しようと思っていたお客さんはさぞがっかりされることと思いますが、世の中になぜ板金塗装業という仕事が成り立っているかを考えればいかに難しいものなのかがわかります。

では、どこが難しいのでしょうか。

自動車の色は同じ番号でもすべて違う!! 光によって色が変わる!! 吹き方によって色が変わる!! 希釈によって色が変わる!! 最近の色の傾向

自動車の色は同じ番号でもすべて違う!!

自動車にはそれぞれ色番号と色名がついています。それら同じ色番号や色名でも、新車の時に作った工場やロットなどで微妙に差が出ます。
この微妙に違う色の配合を関西ペイントの場合は「CK配合」と呼んでいます。(意味不明ですが。)
しかも、それぞれのオーナーで保管状態がちがいます。車庫の中にしまっている方、炎天下の下におきっぱなしの方、一度も洗車しない方、など保管の仕方によっては色は早くあせてきますし、汚れもしみついてきます。あせた色とか汚れた色では現場調色でないかぎり色は合いません。
さらに、一度ぶつけてどこかで修理塗装した場合は新車の色ではなく、一度塗装した色ですのでこれまた同じ番号といえども違ってきます。

このように、色名と色番号だけでぴったりボディーの色に合うかどうかは極めて難しいといえます。
外車の場合は特に、部品ごとに全て色が違うケースがあります。素人の目はごまかせますが、見る人がみればすぐにわかってしまいます。
これを修理工場の方は目でみて判断し、色あわせをして塗装しているのです。調色の作業が大部分を占めるといっても過言ではありません
では、調色作業に入ります。
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光によって色が変わる!!

最近の自動車はほとんどの車がメタリックやらパールが入っています。メタリックはまだ簡単なのですが、パールが3色くらい入っている色は死ぬほど難しいです。
パールもメタリックも「正面色」と「スカシ色」の2方向で色がかわります。正面だけ合っていても横からみるとまるで違うなんていうことが多々発生します。
室内で太陽光ライトで色あわせして、よしできたと思って外に出してみるとスカシが全然違っていたりとか、さらには一日後に色が浮いてきてまるで濃くなってしまったとか、下手すると一日中色あわせで格闘していることもあります。
ほとんどいじめにも等しいくらい難しい色もあります。なぜここまでするのかというくらいの配合もあります。新車の時点で同じカラー番号なのに全く違った色と配合だったりということもあります。
さらに難しいのは、慣れてきたころに新色が次々にでてきて新しい原色が発売されることです。常に勉強を強いられる職人さんの苦労がわかります。
エアロパーツの場合は独立した部品である上に、角度がボディーと違いますので色が変わって見えやすいということもあり、非常に難しいです。
まず現地調色でないと色は変わると断言します。

そしてやっと調色ができました。
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吹き方によって色が変わる!!

色がぴったり合ったからといって油断はできません。ためしに同じ塗料で、シンナーの希釈を変えて塗装してみてください。
メタリックの並び方が違ってきます。隠蔽率も違います。
さらにスプレーガンのエアー量を変えてみてください。これもメタリックの並びや目の粗さ、均一さ、色の濃さが違ってきます。
メタルが沈んでしまえばまるで違う色になります。
パールなどはもっとも顕著に違いがでます。吐出量も同じくです。
メタルムラのイメージ
下の図を見ると、粒粒の数は同じなのに均一に並んでいるか、寄ってしまっているかで色の見え方や濃さなどが変わります。また、塗りこみすぎるとパールなどが下に隠れて色の変化そのものがなくなります。

クリヤーの種類によっても全く違ってきます。当社で販売しているクオーツクリヤーは透明度が高いのでこの心配はありませんが、他のクリヤーは多少黄味がかるとかあります

このようにさまざまな難関がありますので、自動車用塗料の計量調色は、配合調色でいいと割り切れる人のみ発注するようにしてください。
当社で行えるのは自動車色番号から配合を検索し、計量調色するところまでです。なるべくぼかして、プロック塗装はさけてください。
色の返品・再調色には応じられません。また、二次顧客に対する責任・クレームには一切応じられません。
もしどうしてもという場合は当社の取引している優良板金塗装店を紹介しますので、そちらで有償にて調色・塗装まで承ります。
これは、当社が厳しいというよりも全国共通ですのでご了解ください。
ただ、全てのケースで色がずれるというわけではなく、許容範囲で収まりクレームにもならないケースがほとんどですのでその点も考慮してご検討ください。

関西ペイントPG80の調色が可能です。2kの場合は強溶剤の為、下地からのトータル管理が要求されますので、初心者の方にはPG80をお勧めいたします
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希釈によって色が変わる!!

安く売るために大量に希釈して販売しているところも見受けられますが、案の定クレーム続出でメーカーサイトにまで注意書きしている始末。
調色品の原液を、希釈を変えて吹いてみてください。色がまるで変わります。最初から希釈してあると、二度と調節不可能。しかも、気温に応じて調整することも不可能。
そもそも、原液に硬化剤を入れたものに対してシンナー希釈するのに、最初から希釈してあったら硬化剤の割合が狂う〜反応が遅くなる。さらにボカシもできないのでブロック塗装のみとなり、余計に色が異なる
メタリック・パールに関しては原液のままで購入されたほうがいいと思います
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最近の色の傾向

2008年現在。透明度の高い色が増加傾向にあります。普通の2コートパールかと思いきや、カラーベース〜カラークリヤー仕上げだったり、透明度が高すぎて下塗りを入れないと色が染まりきれなかったり。
さらには新車の時点でvoc削減・コスト削減のためにこのカラークリヤー仕上げが多くなってきています。
クロマフレア偏光カラー顔料を使った新車も増加傾向にあります。※カスタムカラーのページ参照。
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