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塗膜不良対策自動車編

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建築と違って、自動車塗装の場合は相手が鉄と決まっているにも関わらず、建築よりも難しく精密さを要求される塗装です。
ここでは塗装の方法による仕上がり不良と対策についてのご紹介です

より良い作業の為の塗装前準備 より良い仕上がりの為の塗装方法 より良い仕上がりの為の塗装中注意事項 季節の変わり目対策 塗膜不良対策自動車編

より良い作業の為の塗装前準備

・窓を閉める。
・床などをよく清掃し、みずをまいてほこりが極力動かないようにする。
・糸くずのでにくい作業着を着て、できれば静電気防止服などあるとよい。
・同時に棚や照明など上から落ちてくるほこりも極力清掃してきれいにしておく。
・ワックスや油などはじきの原因となる物質は塗装作業場におかない。床の靴マットも危ない。
・コンパウンドがけはノンシリコンのものを使用する。シリコン入りを使う場合は別の場所で行う。
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より良い仕上がりの為の塗装方法

・塗装ガンはできるだけ微粒子が可能な口径1.3のプロ向けのガンがおすすめ。
・ガンと自動車の距離を常に一定かつ平行に保って塗装する。速度も一定で。
・スプレーパターンが半分づつ重なる程度に吹き重ねていく。
・バンパーなどの場合はエアープローするだけで静電気がおきてほこりが寄せられていくので、静電防止剤を事前に塗装するか、SUシリコンオフで拭くなどの対策を講じる。
・広い面積の場合はシンナー乾燥速度は遅めの方が良い。
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より良い仕上がりの為の塗装中注意事項

・軽量機はあった方が良い。
・スプレーガンはきれいにラッカーシンナーで洗浄し、ストレーナーで塗料をこして異物が入らないようにする。
・硬化剤を混ぜた塗料は使いきり、元に戻してはいけない。また、長時間放置して再度吹くこともしない。
・ウエスは糸くずのでにくいものを使用する。推奨ワイプオールまたはショップタオル
・汚れたウエスは使用しない。
・サフェーサー〜色〜クリヤーのたびにガンをよく洗浄する。 ・スプレーガンを使用し終わったらガンクリーナーで洗浄・清掃しておく。
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季節の変わり目対策

シンナーは標準型・遅乾型など使い分け、標準でブラッシングがでる場合はPGノンブラなどを足す
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塗膜不良対策自動車編

症状 原因 対策
縮み・剥がれ ・パテの硬化不良
・旧塗膜がラッカー
・旧塗膜の硬化不良、または耐溶剤性不足。
・サフェーサーの硬化不良
・油脂、ワックス、シリコンなどの付着
・上塗りの硬化不良
・研磨不足。テープ際のはがれ
・樹脂素材への密着不良・離型剤によるもの など
・下地の悪い塗膜は全て剥離する。
・硬化剤の配合を守り、厚付けをさけて塗装する。完全硬化させる。
・必要以上の厚塗りはさける。
・樹脂系に塗装する場合は研磨と専用プライマーを必ず。
・シリコンオフなどで下地を清浄に保つ。
・2k塗料の下のパテやサフは同じメーカーの方が問題がおきにくい。
・なるべくウレタンプラサフを使用する。
割れ ・硬化剤の増減ミス
・スポイラーなど柔らかい樹脂に塗装した場合
・厚塗りのしすぎ。おっかけで塗装しすぎた場合
・硬化剤は計量して、よく攪拌して混合する。
・スポイラーや黄色いバンパーは専用硬化剤を使う
はじき・へこみ ・エアーホース内の水分。
・カップガンへの油分、水分の浸入。
・添加剤の入れすぎ
・脱脂不足 ・ほこりやパテ粉の除去不足、異物の付着
・コンパウンドの粉やシリコンの付着
・水分はコンプレッサーにドライフィルターやトランスフォーマーなどを接続して使用する。
・下地の脱脂、清掃は入念に
・むやみに手でさわらない。
ブツ ・ブツ、ほこり、シリコン、ワックス粉、パテ粉
・清掃不良
・排気、吸気フィルター清掃不良
・作業服の汚れ
・新聞紙などの養生材のほこり
・塗料の濾過不足、塗料のブツ
清掃につきる。塗料はストレーナーで濾過する。風などが入らないように気をつける。
口径が大きすぎる。エアー圧が低い
スプレーがつまりぎみ カップの上部の穴が塗料などでふさがってしまっている。
カップの中の塗料が残り少なくて空気がまざってしまう。
シンナー希釈量が少なすぎる。
中の塗料がすでに硬化が始まってゲル化している。
ガンのノズルが清掃不良などでブツがつまっている。
同様にカップの中の清掃不良でブツがつまる
清掃する。
シンナー希釈を増やす。
プラサフは特にすばやく塗装する。
そのへんで売っているしょぼいガンは使わない
ミスト ・ほこりやゴミ、塗料のブツでもないのに表面に粒粒がでる。
・表面がざらざらになる。
・艶があまり出ない。
・メタリックの目がきれいに並ばない
・希釈シンナーを遅めにする。
・希釈量を増やす。
・ガンと塗装物との距離を近づける。
・ノンブラッシングシンナーをつぎ足す
・エアー口径が適正かどうか確かめる。塗料の濃度に比べて口径が小さいとブツになりやすい。同時にエアー圧力が低いとそれだけ微粒化しないのでブツになりやすい。
・ガンのエアーバルブ全開。パターンも全開にする。塗料バルブも開き気味にする。
・それでもだめならガンを買い換える。そのへんで売っているしょぼいガンは使わない。
ゆず肌 上塗り塗装するさいに、
・希釈量が少ない。(厚く付く)
・気温が高い。シンナーの選択が気温に合っていない。
・スプレーガンの口径が大きい。
・風速が強くて早く乾きすぎる。
・吹きつけ圧が低い。
・たっぷり塗りすぎている
気温、シンナー、吹き方などによっておこります。

・気温に合ったシンナーと、希釈量を守る。
・ガンの口径やパターン幅など設定を守る。
・暑い場合は、ノンブラシンナーで乾燥速度を調整する
・ガンの動かし方と、乾燥時間を適度に調整。
たれ 「ゆず肌」と「たれ」は紙一重なのでアドバイスがむずかしいです。
実際にその場にいないとわかりませんので。
アドバイスがまるで逆になるからです。

・シンナー希釈量が多い。
・気温が低い
・厚く塗装しすぎる。
・凸凹まわりにスプレーしすぎる。
・スプレー圧が低い。
・ボデー温度が低い
・遠赤など熱源を併用する。
・厚く塗装しすぎない。
・スプレー幅と速度を一定に。
・シンナーの乾燥速度を上げる。
・塗装インターバルをしっかりとる
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症状 原因 対策
白化・ブラッシング 湿度が高く、上塗り乾燥途中に白っぽくなり艶が引ける現象
・シンナー蒸発速度が速い
・湿度が高すぎる
・ノンブラシンナー(ノンブラッシングの略)を混ぜる。
・ライトヒーターなど熱をあてて水分を飛ばす
・除湿機であらかじめ湿度を下げる
透け ・パテの研ぎ際やサフの跡が何回塗装しても透けて見えてしまう。赤系の冴えた色に多い。
・または薄く塗装したために、乾燥したあとに塗膜がやせて下地が薄く見えてしまう
何回も塗装するか、中塗りに薄いグレーか共色を塗装してまずは下地を隠蔽する。 あまり濃いと逆に色ずれの原因になるので気をつける。
膜厚を適度に塗装する
メタルムラ
パールムラ
メタリックの並びが悪く、濃く見えたりしてムラになる現象。

・厚く塗装しすぎてメタリックが泳いだり寄ったりして均一な膜にならない場合=シンナー希釈が多すぎる。蒸発が遅すぎる。何回も厚く塗装しすぎる。
・ガンの口径やスプレーパターンなどの設定を誤り微粒化しない。
・シンナー蒸発が早すぎてもバサバサの肌になってメタリックがムラになる。ガンのスピードが速すぎてなおかつ方向が一定でなく、艶が出ない。=メタルが並ぶ前に乾いてしまう。よけいなミストをかけてしまう。どちらかというと、シンナーは遅めのほうがメタルが並びやすい。並ぶ前に乾いてしまうときれいにいかない。 (これは塗装範囲による。)
・ガンの設定とシンナー希釈量、気温に合ったシンナーを使用する。
・PG80の場合はクオーツクリヤーZを塗装する。
・ボカシレベリング剤を下吹きする。
・ボカシ部分はシンナーを加えて塗装する。
・色が完全乾燥してからクリヤーを塗装する。
・ガンのスピード、方向は一定にして、艶を出すように塗装する
ピンホール・わき・泡 ・厚塗りしたために表面だけ乾燥して中が硬化不良を起こし、あとから溶剤が抜けてきてピンホールやクレーターになる。
・わきは温度が高い場合や急激に熱を加えたときになる。
・パテやサフに巣穴が多い。
・シンナーの蒸発が早すぎる。
・おっかけで塗装しすぎて塗膜が乾燥する前に表面が乾くとなりやすい
・不必要な厚塗りはさける。
・加熱は徐々に行う
パテ跡・ペーパー目 パテ研ぎのペーパー目が粗いと吸い込みの違いや段差によりパテ跡が出やすい。また、パテの研ぎ方によって亀の子状に浮いてしまったりする。
2kの場合は特に膜厚が薄いので下地が出やすい。さらに1液ウレタンは厳しい
・より細かいペーパーできちんと研ぐ。
・上塗りやサフェーサーをしっかり入れる。2kの場合は専用といってもいいサフやパテがでている。ウレタンプラサフを必ず使用する
乾燥不良・中膿み ・厚く塗装しすぎたか、シンナーの選定ミスによって表面だけが乾いて中が膿む状態。
・指紋がいつまでたってもつく。
・プラスチック用の軟化剤、硬化剤を使用するといつまでたっても硬化しないでベタベタすることがある。
・古い硬化剤を使うと反応硬化しない。
硬化剤に硬化剤を混ぜている。
・熱を当てて硬化させるか、落として最初からやり直す。
・新しい硬化剤を使う
ラベルをよく確認する。小分けした缶は基本的に到着後すぐに使用する。
ブリスター・ふくれ エアー中に水分が進入してガン吹きと一緒に水が混入してしまい、あとからふくれが発生する。 ・湿度が高い。
・脱脂不足
・乾燥不足
・ホース内の水分
はじきとだいたい同じ処置・対策
ブリスターFRPバンパー編 FRPバンパーのファイバーの目の中に水分や脱脂剤などが入って、乾かないうちに塗装すると数日〜数ヶ月後に著しい全面ブリスターが 発生する。 自動車塗装仕様FRPバンパーを参照。これでもパーフェクトではないが効果は高い
錆の発生 溶接箇所や、昔の防錆鋼板になる前のボディーは錆が発生しやすい。
またはトラックなどの荷台や外板部などに傷がつくと錆が出やすい
「レノバスプレー」「さび防錆転化剤」で錆を中和させたあと、浮き錆などをよく研磨して、「エスコ」を塗装する。
その後は通常のウレタン上塗りを塗装する。
溶接直後はニッペのウエルドコーティングとかジンクスプレーを塗装しておく
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